カウンセリングがChatGPTなどで代用できない理由

ChatGPTという、AIツールが流行ってきました。

それだけでなくとも、ここ最近はAIがとても発達して、英会話などもAIで代用するようになってきましたよね。

ですので、「カウンセリングももう人間じゃなくってAIでいいんじゃない?」といった疑問もわいてきます。

ですが、わたしはこれからも人間のカウンセリングが必要だと思ってます。

その理由を今回はお話していきますね。

目次

人間のカウンセリングが必要な理由

  • 「人間そのもの」を見ているから

人間のカウンセリングが必要だと思う理由はひとつで、「人間そのもの」というものを見れるからです。

そもそもChatGPTの仕組みは、下記のようになってます。

ChatGPTは、簡単に言うとWeb上にある膨大なテキストデータを解析し、入力された質問への回答を生成する仕組みとなっています。

確かに人間だって、インターネットなどで情報収集をします。

なので、それを言ったら、ChatGPTのほうが膨大な知恵を一瞬でパッと答えを出してくれるから人間より優れている…と思ってしまうのですが、

ChatGPTは人間が現実で体感したこと、という経験がありません。

人間が体感したことを、ネット上にアップし、その経験をChatGPTがお話する、ということはあるのですが、あくまでネット上の体験談に過ぎません。

ChatGPTにカウンセリングをお願いすれば、あたかも人間のように振る舞って、あなたのお話を聞いてくれます。

カウンセラーとしての知識を、膨大なWebの中から一瞬で検索し、答えてくれるのですから、「これなら何でもChatGPTが解決してくれる…!カウンセラーいらない!」と思ってしまうのも無理ありません。

しかも、無料で使えるときたもので、本当にスゴイ仕組みができちゃったんですね。(笑)

しかしながら、ChatGPTだけではカウンセラーとしての機能は果たせないと思います。もうすこし深掘りしていきますね。

人間がカウンセリングで見ているもの

カウンセリングは、基本的には一回で終わることはありません。

心理カウンセラーだったら、まずはインテーク面接というものを行い、カウンセリングのやり方や注意事項を説明したのち、回数を重ねるカウンセリングが始まっていきます。

その中で、カウンセラーは、クライエント(相談者)の色々なところを観察しているのです。

  • 最初は、メイクが薄かったのにいきなり濃くなったな〜
  • 雨の日は調子が悪いけど、晴れの日だといつも明るいな
  • 顔色、声色がとても良くなってきた!
  • 今日は、話づらそうだ、何かあったのかな?

…など、本当に細やかなものまで見ています。

こういったものを踏まえながら、対談をしていくので、より、クライエントの悩みに寄り添ったサポートができます。

ChatGPTでは、こういった細かなものは見れません。むしろ、クライエント(相談者)のことなど、全く見ることができないのです。

それも、そうですよね。だって、ChatGPTはあくまで一方的に相談しているに過ぎないのです。

対談してるように見えて、対談ではないんですよね。

悩みの解決には「対談」「共感」が有効的

人間が悩んでいることの解決に必要なのは、必ずしもアドバイスだけではありません。

人に悩みを相談しても、「それはこうだからこうしたほうが良いよ」と言われて、「あっそうか!解決!」…というわけにはいきませんよね。

なぜ、人は悩むのか…

やっぱり、それは、自分自身の中で腑に落ちない、自分との戦いでもあったりするんです。

だから、他人からアドバイスをされても、「あなたそれで良いかもしれないけど…」となったりするんですね。

カウンセラーと対談を重ねる中で、悩みから、「考える」という行動になったとき、人は、どうしたら自分が納得いくような形に持っていけるか、というふうに思考すると思います。

カウンセラーがそういうように上手く話を引き出したり、また、共感を得ることで、それがスムーズになったりします。

次の項目にも書きますが、ChatGPTは「共感能力がない」とされているので、やっぱり、人間としてのカウンセリング機能は持たないな、と感じます。

実際にChatGPTも、カウンセリングは苦手と言っている

実際にChatGPTに「人間関係で悩んでいる」と相談したところ、下記のような回答がありました。

人間関係で悩むことは非常に辛いことですが、多くの人がそのような経験をしています。まずは悩みを共有してみることで、心の重荷が軽くなることもあります。あなたが直面している問題や悩みを具体的に教えていただければ、より具体的なアドバイスを提供できるかもしれません。ただし、私はAIであり、個別の状況や感情には理解が及びませんので、専門家のカウンセリングを受けることも検討してください。

ChatGPT

つまり、ChatGPTは、

  • 具体的な問題や悩みを書かないと、アドバイスができない
  • そもそもAIなので、個別の状況や感情は理解ができない(共感能力ない)

…とこんなふうに言っています。

「個別の状況や感情は理解ができない」って言っちゃっていますよね。やっぱり、このあたりはAIにはまだまだ難しいのでしょうね。

具体的な問題や悩みというのは、必ずしもパッと口から出てくるものではありません。

「悩んでいるんだけど…どうして悩んでいるのか分からない」という方もいるからです。

人間のカウンセラーだったら、その人の雰囲気、仕草、お顔立ち、話し方、服装、メイク…そういったいろいろなところから、「この人はどういうことで悩んでいるんだろう?」ということを、引き出していきます。

また、人間はAIと違って、世間話などの雑談も得意です。

緊張して話せない人が、いきなり「悩みを提示しろ」と言われて、できないものです。カウンセラーはそれを感じ取り、「今日はどうやって来られたんですか?」と優しく問いかけたりし、じょじょに、話しやすい雰囲気を作っていきます。

ChatGPTの使いどころとは?

  • 具体的なアドバイスがほしいとき
  • A or Bなど、どちらかで迷っているものを後押ししてほしいとき
  • 「多分ネット上に答えがある」と分かっていることを質問するとき

ChatGPTをカウンセラーとして使う場合は、上記のような使い方がおすすめです。

「人間関係で悩んでいて…」というような、ざっくばらんとした相談ではなく、「職場に嫌なことを言ってくる人がいます。今後どういうふうに接すれば、不快感を軽減できるか教えてください」といったような、具体的に悩みを提示すると、的確なアドバイスが受けられると思います。

また、「今晩の晩ごはんを牛丼か天丼で迷ってる」といった、選択式の悩みも、ChatGPTならぱぱっと答えてくれると思いますよ。

それから、「多分ネット上に答えがあるだろう」という質問です。一言でいえば、google検索みたいな使い方。

google検索では、口語調(話ことば)の検索はしにくいですが、ChatGPTであれば対応しています。

例えば、

「猫のしっぽが、全体的にぐんにゃりしていて、見ていて心配なんだけど病院に行ったほうがいいよね?」といった質問です。

google検索では、ワードを区切って検索することが基本ですが、このワードが思いつかないときもありますよね。

猫… 尻尾… ぐにゃり?曲がってる?どう検索したらいいんだーー?

といったような感じで。

でも、口語調なら、口からそのまま出たものを打ち込めばいいので、簡単ですよね。

まとめ

ChatGPTでは、まだまだ人間のようなカウンセリングはできない

ChatGPTの使い所はあるので、そこは上手に使ってみてください。

でも、「悩み」というものは、相談する前から始まっている、とカウンセラーは考えていると思うのですよね。

悩みを上手く表現できない、口から出てこない方を、上手にリードしながら、悩みを引き出す。こういったことは、ChatGPTにはできないのです。

ChatGPTはあくまで、具体的な悩みが分かっていて、それを提示できるかどうかが重要です。

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