日常で、最低限のものしか持たない概念を持った人を、ミニマリストといいます。

わたしもミニマリストです。(歴7年以上)
ミニマリストになるためにはまず、たくさんの物を捨てます。そうやって持ち物を減らしていく。
減らしただけでなく、「買わない」ということも、基本中の基本。
こうやって、なるべくモノに依存しすぎない暮らしを目指します。ただ、人によっては「自分にとって必要なもの」であれば、たくさんモノを持っているミニマリストの方もいます。
人によって持つ個数は違いますが、少ないほど良いとされている気がしなくもありません。
ただ、この「ミニマリスト」という概念、凝りすぎると良くないです。結果的に人生は豊かにならないし、
場合によってはお金がかかりすぎたり、人間関係が悪くなったり、信用を失ったりします。
減らしすぎたミニマリストの末路

「捨てる,減らす,持たない」に振り回されてしまうと、どうなるのでしょうか?
このことをよく周りでは「ミニマリストの末路」なんていわれてたりもします。
- お金がかかってしまう
- 人の物まで捨てたがるようになる
- 人からのプレゼントを素直に喜べない
- 人間関係まで整理し始める
- 文字通りの「ミニマリスト」を目指す人生になってしまう
・・・という5つの視点からお答えしていきます。
単純に、お金がかかる
ミニマリストになるために、物を捨てるのは当然のことですよね。
しかし、ある程度モノを減らすと、次は「ミニマリストらしいもの」を揃えるようになります。
例えば、白系のもの(家具や持ち物など)、巷のミニマリストがよく持っている家電(マルチクッカーやMacbook)などを揃えるようになるのは、ミニマリストの誰しもが通る道でもあると思います。
ただそういったものは高額な製品が多く、揃えるとかなりの出費に。
さらに、捨てたと思っても実は不便になって、買い直した、というものも出てきたら、余計な出費も弾みます。

私もこの経験があるのでかなり共感しますが、今思えば、「ミニマリスト」という言葉にただ踊らされていただけなんだと思います。
人の物まで捨てたがる
自分のものをある程度捨ててしまうと、次に気になるのが他人のもの。
「自分の部屋やリビングはミニマリストになったけど、夫や子供が物を増やすから嫌だ」とか、あるいは一人暮らしでも、「実家のごちゃごちゃをどうにかしたい!」と思っていることはありませんか?
これを一線超えると、他人の物を捨て始めてしまいます。
人の物を捨て始めると、止まらなくなりますし、トラブルの元になるだけです。
プレゼントを素直に喜べない
ミニマリストにこだわり続けていくと、人からのお土産やプレゼントをもらうことに躊躇するようになります。
理由は、「ものが増えるから」です。
自分にしっくりくる好きなものだけ揃えるミニマリストにとって、他人が選んだものってしっくりこない可能性もある。
だから、人から物をもらうことが受け入れにくいのです。
物をいただく、ということにまず感謝ができず、「これ家のインテリアに合わない」「自分の好きな色じゃない」「正方形で集めてるのに、丸いものって違和感ある」など、言い訳ばかり浮かんできます。
「ミニマリストは融通が利かない」と思われるのも、こういった小さなところから、というものがあるのかもしれません。
人間関係や思い出まで捨て始める
ミニマリストというと「冷たい人なのかも」と感じるのはなぜなのでしょうか。
それは、ミニマリストは物だけでなく、人付き合いや思い出なども捨ててしまうから、です。
例えば、自分がスッキリしたいからという理由で、LINEで友達をいきなりブロックしたり、SNSを全て辞めてみたり、昔の写真を家族の許可なく捨ててみたり・・・
確かにその瞬間はスッキリするかもしれないけど、同時に虚無感も覚えるのではないでしょうか。
形のないものまで、無理やり捨てようとするのは注意したいですよね。
文字通りの「ミニマリスト」を目指すだけの人生になる
ミニマリストをやっていると、モノを減らして少なくしていくことに快感を覚えるのですが、もはや「捨てる」というものに執着してしまうのはいかがなものでしょうか。
「次は何捨てよう」とか四六時中考えていたり、他人にモノを捨てさせようとしたり…
そうやって「ミニマリストになること」にこだわりすぎると、結果的に自分に残るものは、薄っぺらいものになってしまいます。
それは文字通り、「ミニマリストになる」ということを達成するだけの人生に過ぎません。
人々はミニマリストになりたいから捨てるのではなく、人生を豊かにしたいから、ミニマリストという手段を使って物を捨てる。というのが正しいのだと思います。
ミニマリスト末期だね!って言われないようにするためには

高級でなくても、古いものでも、自分にとって必要であれば持っていても買ってもいい。
もう、「誰かが考えたミニマリスト」を真似しなくてもいい。
そう思えると、本当にふっと肩の力が抜け、心地よく生きられるようになれますよ。
- 白い色で揃えなくてもいい
- いろいろな形でもいい
- 便利だったらキャラクター物だって使う
- 家電製品は、ハイスペックでなくてもいい
- 無理やり、「ていねいな暮らし」をしなくていい
- 捨てないで取っておいてもいい
- 必要なものであれば、買ってもいい
また、人の物を捨てるときは必ず許可を取るようにし、そもそも「人の物を捨てたがる」まで、ミニマリストを極めようとしないことが大切です。
友達やSNS、写真など、物ではない思い出は、捨てると取り返しがつかなくなる分、よ〜〜〜く考えてからにするのが良いでしょうね。
この記事のまとめ
今回お話ししたのは「ミニマリストの末路」というテーマだったのですが、やっぱり「末路」という単語は、いい意味で捉えられないですよね。
ミニマリストというと、「ものを捨てまくる」という過激なことをやっている、と思われるのも無理ないです。
だって、実際にそういうやり方をしている人がたくさんいるから。
そういうことをしていると、周りから「大丈夫?」と心配されてしまいますよね。捨てすぎじゃない?とか。
自分の生活上のことだったら良いかもしれませんが、人の物を捨てたくなったりしたら、一旦立ち止まって考え直した方が良いでしょう。
他人の物を勝手に捨てるとトラブルにつながりますし、人を変えようとしてしまうマインドの癖がつきます。
捨てるのは自分のものだけにし、少し力を抜いて、「自分にとってのミニマリストとは」を考えるようにしていきましょう。
- ミニマリストっぽいものを揃えたくなり、お金がかかる
- 人の物も捨てたくなり、(捨ててしまい、)信用を失う
- 人からのお土産やプレゼントを素直に喜べなくなる
- 人間関係や思い出まで捨てようとしてしまう
- 常に捨てるもの、減らせるものなどを考えすぎて疲れる
結果的に、ミニマリストをやりすぎると人生は豊かにならない
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