「ポジティブ」って一見いい言葉なのですが、それは使いようによっては、すごく嫌な気持ちにさせてくるものでもありますよね。
例えば、家族や友達にこんなことを言われたらどう感じますか?
どうしてそんなに暗い顔してるの?
人生一度っきりだよ!もっと明るくポジティブに行こうよ!ね?
人によっては、この声かけが「うっとおしい」と感じてしまうこともあるのではないでしょうか。
今回は「ポジティブになりなよ!」と言われることで嫌な気持ちになってしまう理由などをお話ししていきます。
ポジティブを押し付けてくる人の心理とは?
「ポジティブになろうよ!」と言ってくる人の心理とは、その人自身が現在ポジティブな気持ちにあること、ということです。
そのポジティブさが溢れ出てきてしまって、自分の器だけだとこぼれてしまう。だから、そのこぼれた分を、あなたにも分け与えているイメージです。
「わたしがポジティブだから、あなたもポジティブになろう」とか、「ポジティブっていいよ!あなたもそうなるといいよ!」とか、そういったもの。
これは、人によっては受け取り方がいろいろです。
- 良いなぁ〜!わたしもそうなれるように頑張るね!と思う人
- それってポジティブの押し付けじゃん。ちょっとしんどいなと思う人
どちらが正解、どちらが間違い、ということではないのです。
人間は、ずっとポジティブではいられない
人間の脳は、ひとつのことをずっとやり続けるということが出来ません。
これはポジティブに関しても同じ。これからの人生、ポジティブとして一生を過ごすことはできません。
だから、ポジティブを押し付けてくる人は、ネガティブなときも必ず経験しています。
ポジティブとネガティブを繰り返すのが、人間の本能(特徴)でもあるのです。
ポジティブをなぜ”押し付け”と感じる?
とはいえ、「ポジティブになりなよ!」「ポジティブっていいよ!」と押しつけられると、困ってしまいますよね。
また、ポジティブの押し付けは、家族や友人だけから言われるものではありません。
最近はSNSや広告・ニュースなどでも、「キラキラ輝いてポジティブに見える人」を良いものだとして掲げたりして、あたかも「そうなりなさい」と突きつけてくるようなものもあります。
そういうものを常にスマホで目にしていると、「ポジティブでいなくちゃいけない」「ポジティブじゃない自分に価値はない」というように、自己肯定感がグッと下がります。
ただ、あなたはポジティブにならなくていい。ということをこの先でお話ししていきます。
「ポジティブ」に悩むあなたは、誰よりもすごい
あなたは、他者から「ポジティブになりなよ!」というふうに言われて、そうなれない自分に負の感情を抱いています。
そうなれない自分への焦り、知った口を聞いてくる友人(家族)への苛立ち、そういう発信(SNS)へのうっとおしさ。
でも、そもそも、考えてみてください。
ポジティブになれなくて落ち込んでいるのであれば、「ポジティブになろうと努力している」というあなたが存在していることを。
きっと、向上心が強い方なのでしょう。でも、そういう想いは自分に「だめ人間」とレッテル貼りをしてしまう、ということもあるので、もう少し肩の力を抜いていきましょう。
ポジティブじゃなくてもいい
今後、ポジティブを押し付けと感じられたときは、すこし立ち止まって考えてみてください。
- ポジティブで居続けることは、人間の機能として不可能
- 押し付けてきた友人(家族)も、ネガティブなときが絶対にある
- ポジティブにもネガティブにもならなくてもいい(中立)
やっぱり、「ずっとポジティブな人」が、社会的にもなんとなく「成功している」みたいなイメージが根強いですよね。
そうならなきゃというプレッシャーをすごく感じてしまいますが、基本的には人間は脳の構造的に、ずっとポジティブでいることは不可能です。
また、孔子に由来する儒教の言葉に、「中庸」(ちゅうよう)というものがあります。
意味は「かたよりがなく、いつもかわらないこと」ということ。
「ポジティブになりなよ!」と言われたら、「自分にとって、中間が一番心地いいから〜」と、やんわり回避するのもいいと思います。
この記事のまとめ
結論:あなたは、ポジティブにならなくてもいい。
ポジティブになりなよ!と言ってくる人の心理には、その人自身がポジティブな状態であり、言い方は悪いけれどちょっぴり「頭の中がお花畑状態」にあります。
だから、周りにも、その人の気持ち関係なく、ポジティブを押し付けがち。
しかし、人間の脳の構造はずっとポジティブに明るい気持ちでいられるように作られていません。
SNSやニュースなどで語られる「キラキラポジティブ系の人間」だけが人生の成功者ではないし、そういう人たちも裏ではネガティブになったりしています。(そういう部分を出さないだけで)
ポジティブ・ネガティブに左右されず、「中立」という真ん中の立場を目指すのもいいかと思います。ぜひ参考にしてみてください。
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